黄身しぐれっていう和菓子をご存じですか?
黄身しぐれは、4月の和菓子です。
つまり、春の和菓子ということになります。
黄身しぐれは、上生菓子のひとつです。
老舗や有名店では、銘菓に仕上げ、なめらかな口あたりになるように仕上げています。
この記事では、黄身しぐれがどういうお菓子なのか、名前の由来などを紹介していきますので、参考にしていただけたらと思います。
黄身しぐれとは
黄身しぐれは(黄身時雨)と書くこともあり、餡に卵の黄身を裏ごししたものや卵黄をまぜたものが使われていて、餡に黄身を混ぜて作ること、表面に入った亀裂が「時雨(しぐれ)たときの空のようだ」ということから「黄身しぐれ(きみしぐれ)」と名前がついたと言われています。
一般的には、この黄身餡で餡を包んでいるため、表面の見た目は柔らかで落ち着いた色合いの黄色になっています。
一方、黄身餡で餡を包んだ通常の「黄身しぐれ」と違って、中身と外側が入れ替わっているものもあります。
黄身餡は裏ごししたあとに上新粉(うるち米を加工した粉)又は、微塵粉(みじんこ)を混ぜて作っていきます。
表面のひび割れがこのお菓子の特徴でもありますが、うまくひび割れするためには餡の火入れ具合にかかっています。
もし、自分で作る機会があって、蒸し器の蓋を開けて、うまくひびが入っていれば「よしっ」とうれしくなるものですよ。
また、抹茶で作った生地がひびのすき間から見えるようにしたものを、その色の特徴が菜の花をイメージさせるため「菜の花しぐれ」という名前を付けて販売している店もあります。
黄身しぐれの由来
黄身しぐれは、表面のひびの入っている様子が日本の雨の特徴の1つでもある、時雨(一時的に降ったり止んだりする雨)が降るときの空模様に似ているということで、時雨(しぐれ)を使って名前が付けられたといわれています。
また、この表面のひびが、雲間、稲光、雨が降った後の地面を表していて、この時雨のあと、雲の隙間から太陽の光が差し込む様子を黄身餡のひびの隙間からこし餡が顔を出している形で表現しているともとらえることができます。
【歴史】
黄身しぐれは、昔から日本で食べられていた和菓子とされていて、その起源は桃山時代にまでさかのぼり、朝鮮から伝えられたという説が有力になっています。
このように、昔から日本の伝統的な和菓子である「黄身しぐれ」は、口の中で軽くほろほろと溶けてくずれていく食感と上品な甘さを体験することができる和菓子ですよ。
黄身しぐれの作り方【レシピ】
一般の家庭にある材料を利用して作れるの?
簡単なレシピは、インターネット上でも多数公開されています。
【材料】
- 白餡
- 卵黄
- 水小さじ1
- 上新粉小さじ2
- ベーキングパウダー小さじ1/4
- こしあん
餡の量は、それぞれ好みに合わせてご用意ください。
【作り方】
- こしあんを等分して、丸める
- 水で溶きます
- 上新粉とベーキングパウダーを混ぜたものをふるってすべて混ぜる
- 蒸し器にペーパータオルとクッキングシートを敷く
- ボウルに白餡を入れる
- ペーパータオルをかぶせて、レンジで1~2分加熱。
- 取り出して、よく混ぜます。
- 卵黄の半分を7で取り出したものに加える
- よく混ぜます
- レンジで30秒ほど過熱して混ぜる
- 粗熱を取る
- 再度残りの卵黄も入れる
- それぞれを混ぜる
- 等分して、こしあんをのせて包みます。
- 蒸し器に並べて強火で約5分蒸し上げる
きみしぐれの老舗和菓子店
東京都内をはじめ、京都、大阪など都市部でも購入可能なお店はたくさんあります。
- 清月堂
- 東海
等は、SNSでも口コミが出てきます。
北陸エリア
石川県金沢市で慶応3年創業の老舗和菓子店「末広堂」でもご用意しております。
店名:末広堂
住所:石川県金沢市兼六元町11-2
営業時間:10:00~16:00
定休日:土日祝日
クレジットカード決済:対応可能
通販:あり
商品は、4個、6個、10個、15個、20個と種類が豊富です。
味は、梅、栗、白と3つの味を楽しむことができます。
材料:五郎島金時と能登産食塩を使用。
厳選された小豆を使った案の香りが特徴です。
冷やしてからお召し上がりいただくと、さらにしっとり感がアップします。