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慶応3年創業の老舗和菓子店「末広堂」です。
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今回の記事では、寒天とは?について、ゼラチンとの違いや特徴について、分かりやすくまとめています。
寒天とは
寒天は、テングサ、オゴノリなどの紅藻類の粘液質を固めたものを凍結・乾燥させたものです。
英語では、agar-agarやagarと呼ばれています。
テングサとは
テングサとは、紅藻類テングサかの海藻のこと。
寒天の原材料になるものの総称です。
石花菜とも呼ばれています。
簡単に言えば、海藻です。
寒天がゼリーになる仕組み
寒天成分は、白く細い繊維状のものが絡まっています。
寒天成分が水を抱え込んだ状態がゼリーとなります。
寒天の歴史
寒天は歴史が古く、京都・伏見の旅館の主人が参勤交代で立ち寄った薩摩藩一向に提供した「ところ天」のあまりが凍って乾燥して、フリーズドライになったことに気付いたのが始まりです。
水でもどして食べたら、海藻のくさみがないことで透明で見た目の良いものができたとされています。
医薬品としても選ばれていた
対象9年から、「日本薬局方(第四改正」にも掲載されています。
粘滑薬又は包摂薬として、慢性便秘にも使われていました。
100年以上前から利用されてきたものです。
寒天のカロリー
寒天ゼリーといえば、ノンカロリーやゼロカロリーのお菓子やドリンクも多いですね。
つまり、たくさん食べても太りにくいのが特徴です。
寒天は、空腹感を満たすことから、無理なくダイエットを続けたい方にも喜ばれています。
寒天とゼラチンの違い
ゼラチンの主成分は、動物の皮や腱、骨などを構成する動物性たんぱく質に含まれるコラーゲン。
介護食などにもつかわれています。
一方で、寒天は、テングサなどの海藻を煮て作ったところてんをさらに凍結後、脱水乾燥させたもの。
つまりは、主成分が炭水化物です。
ゼラチンは沸騰させてしまうと固まりにくくなりますが、寒天は水に分散させて火にかけて煮溶かさないと固まりません。
寒天が固まらない原因は、煮溶けていないことが原因のことが多いです。
凝固温度の違い
寒天は、30~40度以下。
ゼラチンは、10度以下。
つまりは、ゼリー化にかかる時間が大きくことなります。
寒天に入れる物の注意点
炭水化物のため、酸を有するものを加えて煮立てると固まらなくなってしまうのが特徴です。
酸味のものを加える際には、寒天を煮溶かして、少し冷ましてから加えることがポイントです。