唐菓子とは?歴史や特徴

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こんにちわ。

慶応3年創業の老舗和菓子店「末広堂」です。

和菓子には、さまざまな種類があります。

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今回の記事では、和菓子の中でも唐菓子の歴史やルーツについてご紹介します。

唐菓子とは

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お菓子の文字は、もともとは「果子」と呼ばれていました。

唐菓子の歴史

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唐菓子は、中国(唐朝)から仏教文化と共に伝わりました。

7~8世紀にかけて伝わったと言われています。

遣唐使たちが持ち帰った菓子のことを「唐菓子」と呼んでいたとされています。

当時は、果物を菓子と称していたので伝来の糖が市は、「唐果物」と呼ばれていました。

唐菓子の書物

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唐菓子のことを記された書物はいくつもあります。

  • 紫式部の「源氏物語」
  • 清少納言の「枕草子」

などが代表的です。

源氏物語の中には、「粉熟」という唐菓子が記されています。

唐菓子の多くは、米粉や小麦粉をこねたものを油で揚げるまたは炒める、茹でる等の処理をしたものです。

甘葛の煮詰めた汁や水飴、献上する上級品でははちみつなど甘味料を加えてこねて、果物の形を作った後に油で揚げたものをさします。

ほとんどが宮中で用いられており、一般庶民の口には入らないものでした。

 

唐菓子は献上品?

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宮廷の節会や大寺、大社に供物としてされていました。

「八種唐菓子」は、神仏事用の加工食品として扱われていました。

奈良時代や平安時代の文献に名称のみられる過熱加工食品も含めています。

唐菓子の種類

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唐菓子には、さまざまな種類があります。

八種の唐菓子とは

梅枝:米粉を蒸してT字型や鍬形に形を整えて着色したものを油であげたもの。

桃枝:梅枝と同様のものとされているが不詳)

餲餬:小麦粉をこねてあげたもの。

桂心:肉桂皮の粉末をつけた餅

黏臍:糯米粉(白玉粉のようなもの)をこねて、へその形につくり、油であげたもの

饆饠:糯米粉をこねて、煎餅のように扁平にして焼いたもの。

団喜:小麦粉をこねて、餡を包み、油で揚げたもの。

つい子:米粉、小麦粉をこねて蒸し、さといもやドングリの形につくった餅。

ぶと:うさぎが伏せた形に似ていることから、伏兎とも書きます。油で揚げた餅。

八種以外には、索餅、煎餅、鎚子などがあります。

難しい言葉に見えますが、もち米の粉にシナモンを混ぜて水で練ったものを茹でて成形し、油で揚げたものなどの揚げもののお菓子も多いのです。

当時の八種の中にうさぎがあることに驚きました。

縁起の良い動物としても兎をモチーフにした練り切りはたくさん存在します。

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