和菓子の種類や名前の由来【歴史を振り返ろう】

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こんにちわ。

慶応3年創業の老舗和菓子店「末広堂」です。

  • 和菓子の種類はいくつあるの?
  • 和菓子が何種類あるのかを知りたい。

和菓子の歴史や名前は奥深い!由来などもご紹介

コロナ太りが気になる方にも注目されています。

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今回の記事は、和菓子のジャンルや種類について解説します。

和菓子とは?季節との関係

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和菓子とは、日本の伝統的なお菓子のこと。

100種以上あると言われています。

和菓子の特徴は、視覚、味覚、嗅覚、聴覚、触覚の5感すべてで楽しめること。

別の表現では、「五感の芸術品」ともいわれています。

どうして?

理由は簡単です。

季節を意識して作られているからです。

繊細なデザインによる視覚的効果。

素材の味から味覚と嗅覚を刺激。

茶室など風情を一緒に楽しむ聴覚への刺激。

種類によっては、手でそのまま食べることから伝わる触覚。

全てを刺激してくれる食べ物として、子どもから大人まで日常生活で楽しむおやつとしてもおすすめのお菓子です。

見た目にこだわった商品も増えています。

うさぎをモチーフにしたお菓子は、見た目だけで選ぶ子どもにも人気です。

季節と楽しむ

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春夏秋冬と1年を通じてその季節や季語にちなんだお菓子が登場します。

【春夏秋冬】和菓子の種類や季節を感じる選び方のコツ

春の和菓子といえば

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春と言えば、生菓子の代表的な存在である桜餅や柏餅、草餅などが販売される季節ですね。

三色団子など色で楽しむのはもちろんですが、お花見やひな祭りなど子どもやお孫様の成長を祝う際にぴったりの和菓子がいろいろあります。

桜をイメージしピンク色。

自然をイメージした緑や白。

春の和菓子といえば?おすすめの商品

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夏の和菓子と言えば

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春になると和や和風の色が引き立ちますね。

夏と言えば、水羊羹や桜の葉で巻いた水菓子なども有名です。

御中元のギフトとしても選ばれてることが多いですね。

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秋の和菓子と言えば

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秋の味覚といえば、栗や芋。さつまいもを使った大学芋や芋羊羹などもありますね。

他にも月見に使用されるのが、月見団子。

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冬の和菓子と言えば

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冬になれば、お餅がいろいろな形で一般家庭の料理にも使用されています。

うぐいす餅や大福などは冬の定番ですね。

他にも近くのドラッグストア、スーパー、コンビニでもいかのようなメニューは1年中出ているお店もあります。

  • みたらし団子
  • どら焼き
  • わらび餅
  • ういろう
  • フルーツ大福
  • 最中
  • おはぎ
  • たい焼き
  • あんみつ
  • かりんとう
  • ようかん
  • まんじゅう(こしあん、つぶあん)
  • あられ、おこし
  • 甘納豆

などあげればきりがないほどあります。

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和菓子の歴史年表一覧

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和菓子の起源を調べると縄文時代までさかのぼるとされています。

食が充分ではなかった古代人は、空腹を感じると野生の「古能美」(木の実)や「久多毛能」(果物)を採って食べていました。

この間食が「果子」と呼ばれるものになったと考えられています。

食べ物を加工する技術のなかった太古には、果物の甘みを特別な恵みと感じ、主食と区別していたのでしょう。

古代から栽培されていた果実、栗と柿。

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栗 / 日本に自生していた野生のクリ「シバグリ」。

果実が小さい。

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柿 / 1214年に現在の川崎市で発見され、甘柿として日本で最初に記録された。

【年表でわかりやすくまとめてみた】

縄文~飛鳥時代

食が不十分だった時代。

砕いた木の実を水であく抜きして丸めたものを食べるようになったのは、稲作の文化が伝わった後。

団子の始まりと言われている時代。

日本最古の加工食品と言われている餅が誕生したのがこの時代です。

奈良時代
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737年但馬国から飴が献上される
754年唐僧「鑑真」がはちみつ、石光、蔗糖、甘庶をもたらす
平安時代
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804年最長が唐より砂糖を持ち帰る
806年空海、唐国から煎餅の製法を伝える
860年麦の粉製の「青ざし」が作られる。
1005年頃源氏物語に椿もちひ、粉熟の名がみえる
1069年羹(あつもの)の使用が盛んとなる
鎌倉時代
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1192年明恵上人、宇治に茶を移植する
室町時代
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1444年砂糖が日明貿易の一部となり薬や高貴者に用いられた
1543年ポルトガル人が種子島に鉄砲を伝える
1549年フランシスコ・ザビエル布教のため鹿児島に上陸。葛やき餅、わあび餅、拘把餅、笹餅、御所用餅、ちまその他が茶味として用いられる
1571年信長が元旦に安土城で将に南蛮菓子を振舞う。
1573年南蛮菓子の輸入が盛んになる。
1578年秀吉が来たので大茶会を催す。この時、練り羊羹が諸大名に披露される。他にも、米煎餅、きんとん、羊羹、上り餅、みたらし、団子、ちまき、わらび餅などが料理から離れる。
1589年甘草使用羊羹が出てくる
1592年村上等安が秀吉にカステーラや南蛮菓子を計上。
江戸時代
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1610年奄美大島で黒砂糖が初めて作られる
1623年琉球で製糖が始まる
1624年ポルトガル人から長崎の福砂屋にカステーラの製法が伝わる
1635年埼玉草加で、そばきり、もち、かたもちが売り出される。(のちの塩煎となる
1637年京都の菓子司が江戸に牛皮の製法を伝える。
1641年オランダ屋敷でパンを売る
明治時代、大正時代、昭和時代、平成時代、令和時代と時間の経過に伴い海外からの流通だけでなく、国内でもさまざまなお菓子に関する歴史が残されています。

和菓子の種類の分け方

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おやつで食べる習慣がない方の場合、端午の節句や茶席というイメージが強いかもしれません。

しかし、そんなことはありません。

四季それぞれの時期にちなんで、さまざまな商品が身近なお店でも販売されています。

最近は、関東、関西、四国・中国、九州とエリアを問わず、ショッピングモールやスーパー等でも焼き物や煉り切りを扱うお店が増えています。

饅頭は何種類あるの?

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おなじみの饅頭はどのくらいの数があると思いますか?

饅頭には、大きく分けて「焼き饅頭」と「蒸し饅頭」があります。

蒸し饅頭は、「種(皮の部分)」で餡を包み蒸したものです。

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餡には、小豆の漉し餡、小豆のつぶし餡、小倉餡(漉し餡にかの子豆を混ぜたもの)、うぐいす餡(えんどう豆でつくった餡)、黄身餡、栗餡、ごま餡、柚子案、抹茶餡、味噌餡など、数限りなくあります。

外側の種も、小麦粉だけではなく、「上用粉」という米粉でつくる「上用饅頭」

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そば粉を使った「そば饅頭」

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もち米の「かるかん粉」を使った「かるかん饅頭」

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葛を使った「葛饅頭」など、そして膨らませるための材料としてつくね芋などを使う「薯蕷饅頭」。

薯蕷饅頭とは?名前の由来【カロリーやダイエットとの相性】

酒麹の発酵の力を使う「酒饅頭」

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その他に種の部分や餡に黒糖、きなこ、味噌を混ぜたものなどがあり、ざっと挙げていくだけでも数十種類にもなります。

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焼き饅頭にも、

オーブンで焼く栗饅頭

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他にもカステラ饅頭などがあります。

しかも、日本全国どこに行っても、地方色を生かし、工夫を凝らした饅頭が必ず見つかります。

規格品ではなく、形、大きさ、餡や種に自由な発想を盛り込むことができるわけですから、全国に何種類の饅頭があるのか、とても数えられるものではありません。

少し大げさな表現ですが、つくる人の数だけ個性があるというのが本当なのかもしれません。

分類の難しさ

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分類はこのあとの別表に示したとおりですが、一般的によく使われる分類として生菓子、半生菓子、干菓子と分ける方法があります。

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これは製品に含まれる水分量による分類で科学的には正しいものですが、現実には即していないという面があります。

同じ流し物の羊羹であっても煉りのしっかりしたものは半生菓子になりますし、柔らかく仕上げたものは生菓子に分類されてしまいます。煉り物の「ぎゅうひ」などにも同じことがいえます。

また、分類の基準にも様々な要素があります。

小分類をみると

「餅物」

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「あん物」

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材料に由来する分類があるかと思うと、

「蒸し物」

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「流し物」

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などのように製法による分類。

さらには「平なべ物」「オーブン物」などのように製造の際に使用する機器類によるものがあるなど、様々な要素が混在してわかりにくいものになっています。

全国各地で、工夫を凝らして発展してきた食べ物だということも理由のひとつではないでしょうか。

今のように流通や情報伝達が発達していない昔から、誰かに教えられたわけでもなく、地方色豊かな農産物を材料として、さまざまな方法でつくり出されてきました。

ですから、同じ素材でも、地域によってはまったく違ったものになり、また遠く離れた土地であるのに驚くほど似通った商品もあります。

加えて、洋菓子の道具や技法を取り入れたことも、種類が広がった理由と考えられます。

和菓子の種類に役立つ用語

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和菓子には、覚えておくと役立つ用語もあります。

たとえば「朝生菓子」と「上生菓子」。

朝生菓子は、つくったその日に食べる生菓子です。

草餅、大福、団子など、なじみのある生菓子のほとんどが朝生菓子です。

餅などのでんぷん質のものは、時間をおくとどうしても老化して硬くなります。

そのために、毎朝つくって、その日のうちに食べていただく。

そうしたことから朝生菓子と呼ばれるようになりました。

一方、上生菓子は、手技の技術を生かして、季節の風物を映しとってつくる煉切りなどが代表的なもので、多くの品は2~3日はおいしく召し上がっていただけます。

また、出来たてより、それなりの時間をおいたほうがおいしくなるものもあります。

栗饅頭やカステラ饅頭などの焼き菓子は、つくった翌日のほうがぐんとおいしさが増します。

日持ちする商品をお探しの方にも選び方をご紹介しています。

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種と餡がなじんでくるからなのですが、業界ではそれを「戻りが良い」などといいます。

覚えておいていただくと、楽しみが広がります。

 

和菓子の楽しみ方

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ここまでご紹介した商品だけでも、さまざまなジャンルがあることがわかりますね。

せんべいは、干菓子のひとつで、焼き菓子に該当します。

原材料:うるち米

金平糖は、干菓子の飴類に分類されます。

南蛮文化として伝わってきたお菓子のひとつです。

戦国時代にキリスト教宣教師のルイス・フロイスから織田信長に差し出した品とも言われています。

名前の由来は、当時の「コンフェイト」からきているといわれています。

カステラも和菓子の一種です。

生菓子の焼き菓子の一つに分類されています。

カステラは、ポルトガルから伝わりましたが、今では和風のお菓子となっていることから和菓子として扱われています。

カステラの名前の由来は、スペインのカスティーリャ王国の名前が由来と言われています。

バター不使用で卵、砂糖、小麦粉などを混ぜた生地をオーブンで焼いて作るスポンジケーキの一種です。

長崎が有名ですね。

全国のおしゃれなカフェでは、インスタ映えを意識したパフェなども登場しています。

ランキングにある商品だけではなく、季節の花の名前などからも探してみると楽しいですよ。

ぜひ自分好みの味や食感を探してみてください。

いろいろなお菓子を食べてみたいですね。

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もちろん、来客用のおもてなしにも使えます。

はじめての方向けには、詰合せギフトもございます。

当店でも通販に対応しております。

詰合せ商品一覧

和菓子は季節と共に楽しむ

子どもたちに季節の変わり目でどんな食材が旬なのかを教える方法としても、使えます。

春には桜やよもぎ餅、かしわ餅などお餅に色がつき始めます。

夏には、寒天やところてんなどさわやかな色合いと水分補給に役立つ食材を教えてあげることもできます。

秋にはかぼちゃなどを使っているため、糖度が高い食べ物やβカロテンが豊富な食べ物などを教えてあげることもできます。

冬になれば、雪の形をしていても、つくね芋やさつまいもなどタンパク質が多めの食材を楽しめます。

こうした食材をまじえたおやつタイムで、お菓子から旬の食べ物を教えてあげたら、子どもたちも楽しめるはずです。

ご家族のコミュニケーションツールとしても活用してください。