こんにちわ。
慶応3年創業の老舗和菓子店「末広堂」です。
落雁とは、和菓子の種類の中でも干菓子に該当します。
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今回の記事では、落雁とは?について、歴史やルーツ、食べ方等をご紹介しています。
落雁とは【名前の由来等】
落雁とは、米や豆、蕎麦、栗などから作ったでんぷん質の粉に水飴や砂糖を混ぜて着色したものを型に入れて固めて乾燥させた打ちものと呼ばれる干菓子です。
落雁の漢字の読み方は、「らくがん」と読みます。
江戸時代には、多くの和菓子が庶民でも楽しめるようになりました。
一般のご家庭では、お盆のお供えものとして使うお菓子としても知られています。
干菓子の種類は多いです。
落雁の他にも、おこし、金平糖、煎餅などがあります。
家族で楽しめる定番商品がたくさんあります。
落雁の由来
落雁という名前の由来は、中国のお菓子が日本に伝わった流れで、近江八景の一つである「堅田落雁」からの由来という説があります。
中国でのお菓子の名前が「軟落甘」だったのを、「軟」を省略し、その後「雁」の文字をあてられて伝わっているという説もあります。
落雁と和三盆の違い
落雁の原材料に注目
落雁と和三盆の違いは、原料です。
落雁:穀類を由来とする粉が使われている
和三盆:和三盆糖が使われている
これが大きな違いです。
落雁の作り方【自宅用】
用意するもの
- 和三盆糖:40g
- ネキ水:2g
- 寒梅粉:4g
必要なもの
- ボウル
- 裏こし網または粉ふるい
- スケッパー
- 型
- 網やケーキクーラー
型作りには、チョコレート用のモールド型がオススメです。
素材は、プラスチックまたはポリカ―ポネート製がオススメです。
- ネキ水を作る:水と水飴を1:1で混ぜ合わせる
- 和三盆糖とネキ水を混ぜる:ボウルに和三盆糖40gとネキ水2gを入れる
- 指でつまんだ時、形が残る粘度であればOK。
- 寒梅粉を加える
- ふるう:ざるや裏わたし網でふるいます
- 型に入れる
- 型を棒でたたき、和三盆を出す
- ケーキクーラー等の上に置き、乾燥させる
- オーブンを45度に設定し、45分ほど発酵させる
落雁のカロリーや栄養素
100gあたりのカロリーは389kcalです。
成分(栄養素)を簡単にまとめました。
- 脂質:0.2g
- コレステロール:0㎎
- ナトリウム:2㎎
- 炭水化物:94g
- 水溶性食物繊維:0g
- 不溶性食物繊維:0.2g
- たんぱく質:2.4g
ダイエット中の方に知っておいていただきたい方法についてもご紹介しています。
落雁の美味しい食べ方
落雁はお供え物としても利用される伝統的な和菓子です。
お茶の席などで食べることもあります。
一方で、ちょっと苦手という方もいらっしゃいます。
ではどうすれば美味しく食べられるのでしょうか?
落雁の食べ方
食べる時のコツは、そのままではなく、飲み物に入れるという方法があります。
具体的には、コーヒー、紅茶など少しだけ甘味が欲しいと思われる飲み物に入れるという方法があります。
子ども向けには、ヨ―グルトに粉々にした落雁を入れるという方法もあります。
汁物に入れるという方法もあります。
とろみが欲しい食べ物(粒あん、こしあんが入ったおしるこやぜんざい)等と一緒に食べる方もいらっしゃいます。
お正月シーズンやお盆の家族団らんの時間にも活用してみてはいかがでしょうか?
おすすめのアレンジ方法
落雁を料理に使う方法をご紹介します。
おすすめは、砂糖の代わりに使いましょう。
具体的には、トーストのトッピングに使用する方法があります。
- トーストにマーガリンやバターを塗ります
- 上から粉末状にした落雁をふりかける
たったこれだけで、マーガリンに溶かしてオリジナルトーストが完成します。
同じパンというカテゴリーでは、ホットケーキに使用するのも良いでしょう。
卵を使ったメニューとも相性が良いので、プリンなどにもう少し甘い味を好む方向けに用意するのもおすすめです。
和食のトッピング
毎日の献立を考えるのが大変。
こんな時には、煮物にトッピングするのもおすすめです。
一晩経った後でリメイクする時にも使いやすいです。
来客時のおもてなし用
来客時に用意するクッキーなどに添えるのもおすすめです。
粉末状にした落雁をお好みでふりかけて使うことも可能です。
色が変化することで、見た目でも楽しむことができます。
お店でも使いやすいアレンジ方法
コーヒーや紅茶を提供する飲食店で砂糖の代わりに利用するのも良いでしょう。
ホットのメニューが中心の冬の時期にはちょっと変わった味を楽しめます。
砂糖と違い、ちょっと上品な味わいがクセになるかもしれません。
落雁が人気のお店はどこ?
日本各地でそれぞれの地域の特徴をいかし、昔ながらの製法を継承しているお店がたくさんあります。
日本三銘菓に注目
茶席菓子としても供物の定番としても使われています。
そんな伝統的な和菓子を提供するお店は日本三銘菓とも言われています。
三銘菓の菓子はすべて「落雁」なんです。
- 石川県金沢市にある「森八」の「長生殿」
- 新潟県長岡市にある「越乃雪本舗大和屋」の「越乃雪」
- 島根県松江市にある「風流堂」の「山川」
が有名です。
落雁は、楽天市場などの大手ECサイトでもいろいろな商品が購入できます。