こんにちわ。
慶応3年創業の老舗和菓子店「末広堂」です。
- お盆や葬儀の時に使用する和菓子は何?
- どうして落雁なの?
- 落雁にはどんな意味があるの?
こんな疑問にお答えします。
落雁関連記事。
季節のお菓子についてもご案内しております。
今回の記事では、お盆や葬儀の際に、お供え物用の和菓子に落雁が選ばれる理由をご紹介します。
落雁とは?歴史や由来
法事や葬儀、お盆等で、落雁がお供え物として使用されているのを見たことはありませんか?
落雁は、和菓子の中でも、米や大豆などの穀物と砂糖を使用した「干菓子」に分類されています。
東南アジア発祥とも言われており、室町時代から日本に伝わったと言われています。
日本では、茶道から始まり、日本全国に広がっていきました。
今では落雁は、高級和菓子として扱われています。
特に和三盆で作られる落雁は最高級品ともいわれています。
葬儀で落雁が選ばれる理由
歴史を振り返ると、僧侶の教えが関係しています。
日蓮僧侶の百味飲物が由来
目連という僧侶がお釈迦様からの教えに従って、恵まれない人達に対しても食べ物を施す「百味飲物」を行ったことが由来とされています。
百味飲物とは、簡単に説明すれば、「美味しい食べ物」という意味を持ちます。
当時は甘い食べ物はぜいたく品として扱われていたため、特に落雁を与えるようになったことが始まりです。
仏様には高級品をお供え
白い砂糖が高級品だった頃、俗世に染まらず、純粋な魂で旅立つために、「白」は個人が棺には収まる際に身につける白装束の色としても知られていました。
仏教徒の深い関りが、お菓子選びにおいても、白い高級なお菓子として、落雁が選ばれていました。
【供物とは】
そもそもお供え物とか供物と呼ばれる対象はいったい何を用意したらいいのでしょうか?
法要の知識やマナーは学校では教わったことがありませんし、亡くなった後に誰に相談すればいいのかわからない方も多いです。
お葬式がコロナの影響で激減し、家族葬などが多くなったことで昔よりも気軽になったとも言えますが、自分たちが無知であることを知られたくないという方もいらっしゃいます。
もともと仏壇などに備えるというのは、宗教儀礼における供儀行為の目的達成のための行動です。
つまり、信仰対象にささげられるもののことです。
ですから、宗教などに属さない方は、特に用意しなければいけないものではありません。
コーヒーが好きだった方のためにお気に入りの缶コーヒーをお墓参りの際にお供え物として用意している方は、思い出の品として選んでいることも多いようです。
費用をかけずに故人のために何かを用意したほうが良いと思ったら、供花でも良いのではないでしょうか?
落雁の意味【縁起が良い】
落雁は、お菓子ですが、いずれなくなる消耗品という意味で、「不幸が続かないように」という魔除けの意味が込められています。
その後、お供え物意外としても、「厄除け」として、贈答品に選ばれるようになりました。
落雁等お供え物は食べるの?
お供えした和菓子は時間が経てば食べていいの?
願掛けの意味
食べることは問題ありません。
食べることで、消えてしまうという流れから、「不幸も消える」という感崖の意味があります。
落雁は、お供えと共に、家族の厄除けにも使われているため、一石二鳥の和菓子と言えます。
お盆の贈り物などにお困りでしたら、ぜひ和菓子を活用してください。
お彼岸や初盆で何を準備したらいいのかわからないという方は、それぞれの専門店で情報を集めることをおすすめします。
仏教なんて縁がないという方でも、お盆の行事は大事にしているという方もたくさんいらっしゃいます。
安易にランキングの情報を鵜呑みにせず、飾りやお供え物を扱う老舗で確認しましょう。