こんにちわ。
慶応3年創業の老舗和菓子店「末広堂」です。
お茶会や茶道を始めると、お菓子をいただく機会があります。
お茶の席では、季節を感じる和菓子がいろいろ出てきます。
今回の記事では、干菓子の食べ方について、分かりやすく解説します。
お茶の席に出てくる和菓子の種類
茶道(お茶会)では、「お茶とお菓子」は欠かせないパートナーのような存在です。
お菓子は、いつの時代でもお茶とともにいtだくものとされてきました。
茶道と和菓子の歴史
千利休が活躍した桃山時代にはまだ茶道では、甘い和菓子は伝わっていませんでした。
砂糖をつかった甘いお菓子が日本で広がったのは、江戸時代。
江戸時代の中期になり、砂糖の生産が増加したことで、多種多様なお菓子が作られるようになりました。
この時期から、羊羹や饅頭が茶道でも使われるようになってきました。
茶道に使われる和菓子の種類
茶道では、日持ちしない和菓子である「主菓子」と落雁などの日持ちする干菓子を提供することが多いです。
正式な茶会では、干菓子はさらりとした薄チャと取り合わせられるのが特徴です。
干菓子のいただき方
干菓子の中でも、饅頭が多いです。
皮に大和芋を用いた薯蕷饅頭が一般的です。
薯蕷(読み方:じょうよ)とは、大和芋、山芋、つくね芋などを指します。
この薯蕷芋を饅頭のかわに用いた蒸し菓子を薯蕷饅頭と呼びます。
他にも、「練り切り」や夏には寒天、ゼリー等を用いたお菓子が用意されていることもあります。
主菓子は、正式には縁高という重箱のような正方形の塗りの器に1人一本ずつ菓子楊枝が添えられた状態で運び出されます。
略式では、蓋のついた陶器や塗り物の食籠、陶器の菓子鉢に盛り付けて出されます。
上座の正客から懐紙を取り出して一つずつ菓子を取り次の人に菓子器を回すのがマナーです。
お菓子はいつ食べるの?
茶道では、お菓子を食べてからお茶をいただきます。
理由もあります。
茶道におけるお菓子の意味
お茶の味を楽しむための「前菜」の位置づけになります。
つまり、主役があくまでも抹茶という考え方です。
ですから、交互に口にするというのは、マナー違反になりますので、注意が必要です。
まずは、甘いものを先に食べて、その後に少し苦みが強い飲み物を提供するのは、海外でも同様の文化があります。
イタリア料理と茶道の共通点
イタリア料理の正式なディナーでも、お菓子は先に出されます。
お菓子の後にエスプレッソが振舞われます。
つまり、甘いものを先に口にするのは、万国共通の楽しみ方といえます。
春休み、GW、夏休み、お盆休み、年末年始など家族や親族、身内で集まった際にも少し気を付けて出すだけでも、口当たりが変わるかもしれません。
普段のおやつでも和菓子を選ぶ人が増えています。
上品な食べ方をお作法の一つとして意識的に学ぶ方も増えています。
美味しくそのまま食べる子どもや孫の姿を見るのも家族のコミュニケーションの形です。
しかし、両親や祖父母の正しい食べ方を目にすることで、将来は立ち居振る舞いにも気を遣うような子になってくれるかもしれません。
それぞれの地域には、特産品や他の地域ではあまり見られない食べ物も多く、食べ方がわからないということも珍しくありません。
もしその地域の銘菓や使用されている和菓子が気になった時には、老舗の和菓子店に足を運んでみてください。
きっと、お店の方なら多くの情報を提供してくれるはずです。
石川県金沢エリアでもお茶会が盛んです。
イメージができない、
行ってみたいけれど、自分みたいな素人が行っても大丈夫かな?
自分が知らない世界を体験したい時には、関連のお店にいってみましょう。
きっと、その世界を好きになるきっかけも見つかると思います。
このブログを見て、少しでも和菓子について、興味を持っていただけましたら幸いです。